このようなブログを運営している関係上、ブログの訪問者さんやメルマガの読者さんから「情報商材の真偽(本物か偽物か)」について、ご相談やご質問を頂く事があります。
ただ「投資系」の情報商材は、残念ながら、その大多数が有効性に乏しいものであり「詐欺」とまでは言いませんが、いずれにしても、お金を支払うだけの価値があるものは本当に一握りしかありません。
まして、投資系のノウハウやツールは、自らの資金をそれらに投下していく事になりますから、有効ではないものを手にしてしまった場合の「損失」は、その購入代金のみでは済まない可能性さえあります。
ただ、そのような投資ノウハウやトレードツールなどにおいては、ある程度の範囲で「その真偽や有効性を見極められる基準」があります。
よって、この講義では、そのような「投資系情報商材の見極め方」について解説していきたいと思います。
その「基準」においては、実際にそのノウハウやツールを手にする以前の段階で、ある程度の真偽(本物か偽物か)を確かめられる判断基準と、実際にそれらを手にした上での判断基準があります。 いずれにしても、この基準を知っておくだけで有効性の薄い情報商材を購入してしまう事や、そのような情報商材によって更なる損失を生み出してしまうような事は十分、避けられるようになるはずです。 |
投資系情報商材、トレードツールが詐欺か本物かの見極め方。
まず、投資関係の情報商材においては、それが「ノウハウ」を提唱するものであれ「ツール」を提唱するものであれ、その販売ページには決まって、その『パフォーマンス(運用実績)』などが公開されています。
そして、それはいわゆる「バックテストの結果」であり、その販売ページをインターネット上に公開する以前の「過去の相場」に対する有効性や、そのパフォーマンスを公開しているものです。
ですが、そのような「過去の相場に対するパフォーマンス」にあたるものは、必ずしも、そのノウハウやツールの有効性を裏付けるものになっているとは限りません。
というのも、そういった情報商材で提唱されているノウハウやツールなどは、その大多数は「テクニカル分析を前提とするもの」になっています。
その上で、テクニカル分析に基づく売買のルールは多様なテクニカル指標を組み合わせ、そこに強引な基準を次々と付け加えていけば「過去の値動き」に対しては、いかようにも『有効(だった)』とされるロジックを作り出せてしまうのが実情です。
ですが、そのような「帳尻合わせ」のレベルで強引に作り上げたロジックでは、まず、今後の相場(値動き)に対して「勝ち続ける事」は出来ません。
それこそ新たな情報商材が世に出た時点では、多くのアフィリエイターがそれを取り上げ、多くの購入者がそれを手にしていきますが、その後、月日が経過していくにつれて「実際の相場を対象とする結果」にボロが出始めます。
先立つ販売ページなどに掲げているパフォーマンス(過去の相場に対しての結果)と、実際の相場を対象とするパフォーマンスがどんどん乖離していくという事です。
ただ、これは「当然の結果」であり、過去の結果に対して強引な帳尻合わせを繰り返していくようなやり方では、まず「本当に有効なロジック」を確立する事はできません。
そのような方法論で導き出せたものは、せいぜい「値動きにおける偶然の傾向」に過ぎないからです。
▼情報商材にありがちな「見せかけの有効性」では勝てない理由。本来、テクニカル分析は『統計的な心理の偏り』から生じる「値動きの傾向」や「規則性」を分析していくものであって、それは決して「偶然の傾向」を対象とするものであってはなりません。
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見せかけの有効性。見せかけのロジックを見極める方法。
ただ、このような「見せかけの有効性」や「見せかけのロジック」を前提とする情報商材は、以下のような基準によって、比較的、簡単に見極める事ができます。
・そのノウハウやツールを公開した後も継続的なパフォーマンスを公開しているか ・新たなノウハウやツールなどを次から次へと販売している経緯はないか |
もし、その投資ノウハウやトレードツールが本当に有効なものであるなら、それを公開(販売)した後においても、同様のパフォーマンスを継続できているはずです。
そして、そのようなパフォーマンスを継続できているなら、それを販売ページに追加するなり、販売者のブログやSNSなど公開していくはずであり、それを公開しない理由があるとすれば1つしかありません。
それは「そもそも公開できるほどのパフォーマンスを継続的に実現できていない」という理由以外は無いと思います。
つまり、その時点で、その情報商材で提唱されているロジックは「有効ではない」という事であり、まさに過去の値動きに対する帳尻合わせで作り上げたものに他ならないという事です。
だからこそ、私は常にリアルタイムな相場の予測をSNS(ツイッター)で行い、そのトレード結果を随時、このブログ等で公開し続けています。 自らのノウハウの有効性、信憑性を裏付ける上では、そういった「現在進行形のパフォーマンスを公開し続ける事」が何よりも有効な判断材料、および説得材料になるだからです。 >Twitterによる公開トレードの勝率、パフォーマンス一覧 |
また、その情報商材を販売している販売会社や、販売者の事を調べた上で、投資係の情報商材を次々へと販売している経緯があるようなら、投資関係のノウハウやツールを量産している可能性があります。
そこに輪をかけて、過去に販売してきたノウハウやツールのパフォーマンスを継続的には一切公開していないようなら、これは「怪しい」と思った方が良いかもしれません。
まさに「過去の値動きを対象とする帳尻合わせ」によって、そのようなノウハウやツールを次々と量産し、販売する事で稼いでいる「情報販売会社」の可能性が高いという事です。
手にした投資ノウハウ、トレードツールの有効性確認。
ここまでで解説してきた基準は、いずれも「その情報商材を購入する前段階で十分に判断できるもの」だと思います。
対して、いざ購入した後の段階における、すでに手にしているノウハウやトレードツールにおいては、以下のような3つの基準でその有効性を判断する事が出来ます。
・実際の値動きに対する有効性はあるか ・テクニカル指標の利用、併用における合理性はあるか ・トレードルールは明確なものになっているか |
以下、それぞれについて解説していきます。
実際の値動きに対する有効性はあるか
これは、現在の相場(値動き)に対する有効性やパフォーマンスを自らが検証していくという事です。
要するに、過去の相場に対してのパフォーマンスとされるものに対して、同等のパフォーマンスを実際の相場で再現できるかの検証であり、いわゆる「フォワードテスト」と呼ばれるものが、これに該当します。
このフォワードテストで重要な事は、
『バックテストと同等の結果を実現し続ける事ができるか』
であり、それが問題なく再現されていくようなら、そのロジックは「在るべき統計的、心理的な傾向を捉えている可能性が高い」と考えて問題ありません。
ですが、販売ページなどで公開されている「過去の相場を対象とするパフォーマンス」に対する再現性が著しく低いようであれば、そのロジックは『在るべき有効性を備えているとは言えない』という事です。
テクニカル指標の利用、併用における整合性、合理性はあるか
これは、そのロジックで使用されているテクニカル指標が、その理論などに基づく形で合理的に用いられているかどうか、という事です。
それこそ、そのロジックが「過去の値動きに対するパフォーマンスの向上」を前提とする形で強引に作り出されたものなら、そこには何の理論的な合理性も存在しないものが出来上がっていると考えられます。
まさに「過去の値動きに対する帳尻合わせ」のレベルで、幾つかのテクニカル指標を強引に併用した「無理やりなルール」が作り上げられているようなら、やはり、その「有効性」を怪しむべきです。
そのようなロジックは、ほぼ間違いなく「偶然の傾向」に帳尻を合わせただけの『見せかけの有効性を有するもの』でしかありません。
当然、そのようなロジックを前提とするトレードルールやツールなどで、勝ち続ける事はできないという事です。
何故、そのテクニカル指標をそのように使うのか。どのような理論の上で、それらのテクニカル指標を併用するのか。 もし、その合理性が何ら補足、解説されていないようなら、そのノウハウやツールは、やはり「帳尻合わせ」の範囲で作られたものの可能性が高いと思いますが、その詳細を販売者サイドに問い合わせてみてもいいと思います。 そこで十分な説明もなく『結果的にそれで勝てている』という範囲の回答しか得られないようなら、やはり、そのロジックも「みせかけの有効性」が提示されているだけの可能性が高いという事です。 |
トレードルールは明確なものになっているか
また、投資における「ノウハウ」の場合においては、その売買のルールに何らかの「曖昧な要素」があり、最終的な売買の判断が実践者側の裁量に委ねられてしまうようなノウハウは、販売者側がそこを「逃げ道」にしている可能性が高いです。
あえて曖昧な部分を作り、そこをいかようにも言い逃れられるルールにしておけば、
「その時、このように判断していれば勝てていたんですよ」
というように、その敗因を「実践者側の判断」とする事ができるからであり、情報商材などで提唱されているノウハウは、そういったものも非常に多い傾向にあります。
何より、そこに曖昧な基準やルールが存在する時点で、バックテスト、フォワードテスト、どちらの段階においても、その曖昧な部分をどうするかで、最終的な検証結果を調整する事も出来てしまいます。
よって、情報商材などで提唱されるトレードルールなどにおいては、
・エントリー、利確、損切りの基準、ルールは明確なものになっているか。
・そこに何1つとして曖昧な基準は存在しないものになっているか
といった点も、非常に重要な判断ポイントになるという事です。
投資系情報商材、トレードツールが本物か否かの見極め方。まとめ
以上の通り、投資系の情報商材などで提唱されているノウハウやツールにおいては、その販売ページに掲げられている「過去の相場を対象とするパフォーマンス」で、その有効性を判断するのは早計と言えます。
『それが本当に有効なものなのか、または、見せかけの有効性を提唱しているだけのものなのか。』
その判断においては、実際にその情報商材に手にする前段階で確かめられる基準と、実際にそれを手にした上でこそ判断する事ができる基準があり、
・そのノウハウやツールを公開した後も継続的なパフォーマンスを公開しているか ・新たなノウハウやツールなどを次から次へと販売している経緯はないか |
まずはこれらを販売者、販売会社のブログやSNS、ネット情報などから調べていくべきだと思います。
この時点で、現在進行形の継続的なパフォーマンスが不透明な場合や、その上で、次々と新たなノウハウやツールを販売しているような経緯がある場合などは、まず、その有効性を疑ってください。
ただ、それでも実際のノウハウやツールを手にした上で、その真偽を確かめたいという場合や、すでに手にしてしまったノウハウやツールの有効性を判断したいという場合は、
・実際の値動きに対する有効性はあるか ・テクニカル指標の利用、併用における整合性、合理性はあるか ・トレードルールは明確なものになっているか |
これらを、その判断基準とするべきであり、実際に自らの投資資金を投下していくのは、これらを踏まえた判断を下した後でも遅くありません。
それでなくとも投資、トレードにリスクが付きものですから、そもそも有効性の薄いノウハウやツールは、それを拠り所とする事自体が、更なる損失を招いてしまいます。
既に確立されたロジックがそのまま提供される形となる投資ノウハウやトレードルールをアテにしていくという場合は最低限、その有効性をしっかりと確かめた上で、実際の投資、トレードに踏み出していく必要があるという事です。
▼有効なトレード基準の必須要因現に私自身も自らのトレードノウハウを1から確立していく段階においては、 ・現在の相場を対象とする有効性 この3つを「絶対的にクリアしなければならない条件」として、徹底するようにしています。 |
以上、本講義では『投資系情報商材、トレードツールが本物か否かの見極め方』について言及させて頂きました。
今回のテーマに関連する講義も他に幾つかございますので、併せて参考にして頂ければと思います。
>テクニカル分析の本質に基づく「本当に有効なトレードルール」の条件とは。
>テクニカル指標の使い方と「理論」「計算式」の関係性について
>テクニカル指標の組み合わせる事の整合性について。
>バックテストの検証結果とトレードルールの有効性判断について。
本講義の内容が、少しでも今後のあなたの資産運用のお力添えになれば幸いです。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。