相場(トレード)の世界では「大多数のトレーダーが負けている(勝てていない)」と言われています。
そして、そのような「トレードで負けている人」「勝てていない人」の『敗因』にあたるものは、結局のところ、ほぼ共通している傾向にあるのが実情です。
更に言えば、現在進行形で「トレード」を行っている人の大多数も、その『共通した敗因』を同じように抱えている傾向にあるため、まさに「負け組トレーダーへの道」を順調に辿っている状況にあります。
そのような「勝てないトレーダーへの道筋」を多くのトレーダーが辿ってしまうからこそ、こうして現実に「大多数のトレーダーは負けている」という状況が生まれているわけです。
では、ここで言うような「トレードで負けている人、勝てていない人に共通する敗因」にあたるものは何なのか。
今回は、そこを言及してみたいと思います。
今回の講義で、その「敗因」を言及するのは、このブログの主題でもある「テクニカル分析」を主体にしている『トレーダー』と呼ばれる人達の「敗因」にあたるものになります。 いわゆる「ファンダメンタル分析」を主体に長期的な「投資」を行っているような方々の敗因は、また別の視点で追求する必要がありますので、そちらは機会があれば、また別の記事で言及します。 |
多くのトレーダーがテクニカル分析で勝てない理由。
その「理由」や「要因(敗因)」にあたるものは、細かく言えば『キリがないくらいある』というのが実際のところなのですが、その「細かい敗因」は実質的に、以下の3点に集約される傾向にあります。
・テクニカル指標を組み合わせて使用している ・どこまで相場が動き続けるかの未来予測を行おうとしている ・とにかく含み益を伸ばす事で大きく稼ごうとしている |
ここで挙げた3つの事柄は、いずれも「トレード」において、多くのトレーダーが、それこそ「当たり前のようにやっている事」だと思います。
「そもそも、テクニカル指標は組み合わせて使うものじゃないの?」
「トレードなんて、結局は値動きを予測する行為じゃないの?」
「含み益は伸ばしてナンボでしょ?」
これらを「当たり前の事」だと思っているトレーダーは、このように思うかもしれません。
ですが、現実に世の中の大多数のトレーダーは「負けている」のですから、その敗因は、むしろ、このような「多くの人が当たり前にやっている事にある」と考えるべきだと思います。
まさに「負けているトレーダーの多くが当たり前と思っている事」こそが『敗因の元凶』の可能性があるという事です。
少なくとも、私はそのような考えから、多くのトレーダーが当たり前のようにやっている事をやっても、同じ末路を辿るのが関の山ではないかと思いました。
そこで、まずは、多くのトレーダーが当たり前のようにやっている事の合理性や正当性を徹底的に追求し、それを見出せないものは全て「無視」するか、それとは「真逆の視点」を持つようにしたわけです。
そのような視点と経緯から、私が実際に疑いを抱き、そこに確固たる「合理性」や「正当性」を見出せなかったものが、
・テクニカル指標を組み合わせて使用する行為 ・どこまで相場が動き続けるかを予測する必要性 ・含み益を出来るだけ伸ばそうとする傾向 |
これら3つの「トレード界隈の定説」にあたるものだったという事です。
ただ、私は決して、これらの事柄の合理性を全面的に否定しているわけではありません。
あくまでも『大多数の負けているトレーダーが行っている上記のような行為』を問題視した上で、それが他でもない「敗因」に結びついていると考えているわけです。
では、より具体的に、ここで挙げた3つの事柄について「これらが多くのトレーダーの敗因と考えられる理由」を1つ1つ言及していきます。
敗因1:テクニカル指標を組み合わせて使用している。
先立ってお伝えした通り、私は「テクニカル指標を組み合わせて使用する行為」を全面的、根本的に否定しているわけではありません。
ですが、大多数のトレーダーの敗因にあたるものは、これに起因している事はまず間違いないと考えています。
少なくとも、その「組み合わせ」の中に用いるテクニカル指標の「理論」や「成り立ち」をよく分かっていないトレーダー。
また「それらを組み合わせる事の合理性」を、その理論に基づく形で説明できないようなトレーダーが行っている「指標を組み合わせる行為」は、まず有効なものにはなっていません。
そのようなトレーダーの多くは、指標の理論や成り立ちを全く理解しないまま、どこかのサイト、書籍、情報商材などに書いてあった情報をそのまま真に受けて、幾つかのテクニカル指標を「適当」に組み合わせているのが実情です。
ですが、そのようなやり方で『理に叶った有効なテクニカル分析』を行う事など、まず出来るものではありません。
いざテクニカル指標を「組み合わせて使う」のであれば、
・利用する指標の理論や成り立ちをしっかりと理解する ・それらを組み合わて使用する事の合理性を理論的に裏付ける |
これらのプロセスが不可欠であるにも関わらず、大多数の「負けているトレーダー」は、ほぼ例外なく、これを「怠っている」という事です。
そのようなトレーダーは、どこかのサイト、書籍、情報商材などに書かれていた指標を言われるがままに組み合わせて使用しているため、勝っても負けても、その「勝因」も「敗因」もわかりようがありません。
そのような状況で「値動きの分析」を合理的に行えるはずもなく、例え一時的に勝ちを拾う事が出来ても、そのようなスタンスで「長期的に勝ち続ける事」など、まずできるはずが無いと思います。
故に、大多数のトレーダーは最終的には勝てなくなっていくわけです。
▼ 1つのテクニカル指標に徹底して拘るという選択肢よって、私は有効なテクニカル分析の基準を模索していく段階から「テクニカル指標を組み合わせる」という行為を完全に除外する事にしました。 「その1つの指標が有効な判断基準となる相場」 これらを徹底的にして区分して絞り込む事で『その指標に頼る形で勝てる相場のみを対象とする有効なトレードルール』を確立していく方が効率的であり、合理的ではないかと考えたからです。 「1つの指標のみを用いたテクニカル基準の精度を徹底的に高めていく」 という方向性で、有効なトレードルールを模索していったわけです。
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よって、自分自身が使っている「テクニカル指標」や、それを「組み合わせる使い方」に対して、
・利用しているテクニカル1つ1つの理論や成り立ち
・それらを組み合わせる事の合理性
これらを「理論的」に説明する事ができないというのであれば、それは非常に「危険な状態」だと思います。
その成り立ち、理論などを根本的に分かっていないものをアテにして売買を行っているという状況、そして、その姿勢や意識そのものが非常に「危険」だからです。
ただ、現実として世の中の「勝てていないトレーダー」の大多数は、そのレベルの意識や姿勢で有名どころのテクニカル指標を用いてトレードを行っています。
ですが、そんなやり方で勝てるほど相場の世界は甘くはありません。
そのような意識、姿勢でトレードを行ってしまっているようなら、そこは今、この瞬間を持って、しっかりと切り替えるべきだと思います。
敗因2:どこまで相場が動き続けるかの未来予測を行おうとしている。
また、これも大多数のトレーダーに共通する点として、多くのトレーダーは「どこまで相場が動き続けるか」を予測しようとしています。
ただ、この行為は、言わば「未来の予測」に他ならないため、その難易度は『非常に高いもの』と言わざるを得ません。
ですが、トレードで実際に「勝つ」には『どこまで相場が動き続けるかを予測できなければならない』という認識を当然の事のように捉えているトレーダーが多く、彼等はこれを「避ける事のできないハードル」だと思い込んでいます。
しかしながら「先々の値動きを予測する事」は、決して、避ける事のできないハードルなどではなく「そのようなハードルを避ける形」でトレードで勝つ事(稼ぐ事)は決して不可能な事ではないんです。
少なくとも「極めて短期的な売買(トレード)」を前提とする形であれば、無理に「先々の値動き」までを予測するような必要はありません。
つまり「相場がどこまで動き続けるかの予測」という難題は、決して『どうやっても避ける事ができないハードルではない』という事です。
現に私が確立しているウハウの1つは、そのようなハードルを避けた上で『徹底した短期売買で利益を積み上げていくトレードルール』を独自のテクニカル基準から確立したものになっています。 これが具体的にどのようなトレード手法であるか、などは無料のメルマガ講座の方で具体的に言及していますので、興味があれば、是非、購読してみてください。 >テクニカル分析と統計心理学、無料メルマガ講座のご登録はこちらから |
実際に「相場がどこまで動き続けるか」を高い精度で予測できるテクニカル基準を確立できれば、それはトレード(売買)において「強力な武器」になるものだと思います。
ですが「先々の相場がどうなっていくかを予測できるようになる事」と「トレードで勝つ事(稼ぐ事)」は、必ずしも「イコール」なわけではありません。
その高いハードルを「避ける」という選択肢があれば、また、相場の見方やトレードのスタンスも変わってくるはずです。
多くの人、多くのトレーダーがあたかも「当たり前」だと思っている事を、一度、根本的に疑ってみる事で、また違った「勝ち筋」が見えてくる可能性があるという事です。
敗因3:とにかく含み益を伸ばす事で大きく稼ごうとしている。
これは実質的に『相場がどこまで動き続けるかを予測する行為』に付随するものになりますが、トレードの世界で言われる1つの「一般論」や「定説」として、
『売り急ぐな』
『含み益は伸ばしてナンボ』
といったように、保有ポジションに対して生じる利益(含み益)は、とにかく『伸ばさなければならないもの』といった「風潮」があります。
そして、実際に投資、トレードを始めていく人の大半が、それを「当たり前の事」のように捉えていく傾向にあるため、大抵のトレーダーは『利益(含み益)をいかに伸ばせるルールを確立するか』に拘ってしまうんです。
また「トレードノウハウ」を提唱する情報商材などでも「利益は伸ばすもの」という前提で『利益を伸ばすためのルールや基準』が当然のようにマニュアル化されている傾向にあります。
故に、そういったものを手にしていく人達も、当然、それに従って含み益(利益)を伸ばそうと考え、そのような考えを前提とするトレードを行っていくわけです。
ですが、そこからの「現実的な話」として、
・利益(含み益)を伸ばそうとする思考 ・それに基づく投資判断(トレード) |
これらは、最終的な「結果」として、大多数のトレーダーの損失、そして破綻の大きな要因になってしまっている傾向にあります。
下手に利益、含み益を伸ばそうとしなければ「勝てていたトレード」さえも「負け」に変わってしまう事があり、実際にそのような経験をした事があるトレーダーは星の数ほどいるはずです。
何より、利益(含み益)を伸ばそうとする以上は『その相場がどこまで動き続けるか』を的確に予想できなけれなりません。
この「高いハードル」を超え続ける事が出来なければ「利益(含み益)を伸ばすスタイルのトレード」で現実的な「利益」を積み上げていく事など到底、出来ないわけです。
つまり、多くのトレーダーが当たり前のように行おうとしている『含み益を出来るだけ伸ばそうとする行為』は「その相場がどこまで動き続けるかを予測する非常に高いハードルを超えようとする行為に等しい」という事になります。
結果として、これが「勝てない要因」となっているどころか『負ける要因』となってしまっているという事です。
現に相場(トレード)の世界では「どこで手仕舞いするか、利益確定のタイミングが一番難しい」という事もよく言われています。 実際にそのタイミングを間違ってしまうだけで、そのトレードにおいて手に出来たはずの「勝ち(利益)」が、そのまま「負け(損失)」に変わってしまう可能性さえあるからです。 故に私は、その『負ける要因』を根本的に排除するべく『相場がどこまで動き続けるかを度外視する形でも勝てるノウハウ』を模索しました。 相場の値動きの「原則」に沿った単純な傾向、確率論から、相場の継続的な値動きに捉われるのでなく、大半の局面において存在する短期的な値動き(上下)のみに着目する形で、その有無を見極めるテクニカル基準の確立を徹底したわけです。 |
▼ 継続的な値動きの予測は可能か、不可能か。ただ、私は「継続的な値動きを予測する事」や、それを前提として「含み益を伸ばそうとする事」を根本から否定するつもりはありません。 テクニカルトレードと統計心理学、管理人Yのトレード公開用ツイッター こちらのツイッターを介して行っている「公開トレード」の勝率(的中率)は9割を超えているような状況です。 >Twitterによる公開トレードの勝率、パフォーマンス一覧 |
相場(投資、トレード)で勝てない人、負ける人の共通点。まとめ
以上の通り、私が「相場」と向き合い『トレードで勝つ事(稼ぐ事)』を目的として、その「研究」や「検証」を重ねていく際、多くのトレーダーが当たり前のように行っている傾向にあった、以下の3つの「定説」の合理性や正当性をまず疑いました。
・テクニカル指標を組み合わせて使用する行為 ・どこまで相場が動き続けるかを予測する必要性 ・含み益を出来るだけ伸ばそうとする傾向 |
その上での結論として、これらは必ずしも正しい行為ではなく『これらの定説を覆す形でもトレードで勝つ事が出来る』という考えに至り、そこで一気に多くの「勝ち筋」が見えてきたわけです。
もちろん、これらの定説を根本から否定するわけではなく、それぞれには「正しい側面」もあるものだと思います。
ですが、必ずしも、これらが「正しい行為」にあたるわけでもありません。
そして、このような多くの人が当たり前だと思っている事を「避ける道を辿って行く事」が、いち早い目的の達成に繋がる可能性もあるという事です。
今回のテーマに関連する講義も他に幾つかございますので、併せて参照してみてください。 ・相場(投資、トレード)で損をする人、負ける人が多い理由 ・有効なテクニカル分析と無意味なテクニカル分析の決定的な違い。 ・テクニカル指標の使い方と「理論」「計算式」の関係性について ・テクニカル指標の「有効な組み合わせ」を導き出す原則について |
以上、ここでは相場(投資、トレード)で勝てない人、負ける人の決定的な敗因とその共通点について、言及させて頂きました。
本講義の内容が、少しでも今後のあなたの資産運用のお力添えになれば幸いです。
最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。