2021年5月1日に「世界一の投資家」と言われるウォーレン・バフェットが会長を務める、世界最大の投資会社『バークシャー・ハサウェイ』の株主総会が行われた際、

「ウォーレン・バフェット氏がビットコインについて言及する場面」

があったそうです。

また、この時の株主総会では「ウォーレン・バフェットの相棒」としても知られる、バークシャー・ハサウェイの副会長、チャーリー・マンガー氏も併せてビットコインについて発言。

ちなみに2020年の年末時期から2021年にかけて、ビットコインは過去最高額となるレートを次々と更新し、2021年の4月14日には「700万円を超える最高値」を付けていました。

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こうした「高騰」を続けている中でのビットコインに対する投資界の大物2名の発言には、当然、注目が集まりましたが、その内容はこれまでと変わらず「ビットコインを否定するもの」だったようです。
 

ウォーレンバフェット、チャーリーマンガーの「BTC否定」の見解は変わらず。

以下、2021年5月1日のバークシャー・ハサウェイ株主総会における、ウォーレン・バフェット、チャーリー・マンガー、両名のビットコインに対する発言を翻訳してまとめてみました。

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今、ビットコインを保有している数十万人が私の発言に耳を傾けている中で、2人の人間がショートしている。ここで私がビットコインについて発言すればビットコイン強気派の数十万人が怒り、私達2人だけ(バフェットとマンガー)が得をする事になるだろう。

-2021.05.01 / バークシャー・ハサウェイ株主総会におけるウォーレン・バフェットの発言
強気派が赤旗を振っているようだが、現在の状況は文明の利器に反しており、うんざりする。私はビットコインの成功を快く思っていないし、詐欺や恐喝などに便利な通貨を歓迎したいと思わない。また、何もないところから新しい金融商品を発明した人に対し、数十億ドル、数百億ドル、数千億ドルを渡すのも好きではない。

-2021.05.01 / バークシャー・ハサウェイ株主総会におけるチャーリー・マンガーの発言

ウォーレン・バフェットがビットコインに対して否定的なのは有名な話ですが、それ以上に、バークシャー・ハサウェイ副会長のチャーリー・マンガーは、バフェット以上に否定的なのだとか。

ただ、ウォーレン・バフェットは「直接的な否定は避けた形」ではあるものの、

「自分がビットコインについて言及すれば、保有している人達が怒る。」
「ショートしている自分達(バフェット、マンガー)は得をする。」

このような遠回しな物言いで「批判的な姿勢」を明確にしている事は間違いなく、これはこれで皮肉たっぷりな言い回しに他ならないと思います。

また、副会長のチャーリー・マンガーの方は、ビットコインの存在そのものを否定すると共に、その価値が現実に高騰している事にも、強い憤りを感じていることが分かります。

ビットコインは社会にとって「悪」であり、そのようなものを発明した人がリターンを得る事自体を痛烈に批判しているわけです。

また、チャーリー・マンガー氏は以前から、

「交換手段として機能するにはボラティリティが高すぎる」

このように発言し、ビットコインは「通貨としては成り立たない」とした上で、

ただの痴呆症としか思えない。誰かが”糞の取引”をしているのを見て、取り残されてはまずいと判断するようなものだ。

と、兼ねてからビットコインを投資の対象とする事自体を激しく非難していました。

確かにチャーリー・マンガー氏の言う通り、ビットコインの相場(ボラリティ)は、一向に落ち着く気配はなく、今現在も「通貨」としての役割を果たせているかは微妙なところです。

ですが、現時点で「価値」が高騰している以上、今の時点で言えば「投資(投機)の対象としては十分に成り立っている」というのが揺るぎない「現実」なわけです。
 

ウォーレン・バフェットによるビットコインへのこれまで(過去)の発言

対して、ウォーレン・バフェットがビットコインに対して、これまで発言してきた内容を以下に翻訳してまとめてみました。

仮想通貨は殺鼠剤を二乗したもの。必ず悪い結末を迎えることになるだろう。
ビットコインやその他の仮想通貨を買っても、何か生み出すものを手に入れたわけではない。ただ次のバイヤーがより多い額を支払うことを期待しているだけに過ぎない。
仮想通貨は理解されていないため、高揚感が強まっているに過ぎない。人々は憶測を好み、賭けを好むものだ。私はそのような賭け事に興味はない。
これは、二流の才能しか持ち合わせない人々にとって、儲け話に乗ろうとする者を騙す格好の機会になっているようだ。騙される側も、 隣の人がこれを買って金持ちになっているからという理由で、自分も金持ちになろうとしているが、どちらもその仕組みをまったくわかっていない。
米ドルは価値を蓄えることができるが、Bitcoinはそれができないため、貝殻のようなものだ。孫には私の資産を米ドルで相続したい。

これらの発言から見てとれるウォーレン・バフェットの思考は、ビットコインは「投機の対象にはなりえても投資の対象にはならない(だろう)」いう事。

また、実際にビットコインにお金を投じている人の大半は、仮想通貨やビットコインが何なのか、それがどういう価値を有するものなのかを「分かっていない」という事です。

確かに、ビットコインや仮想通貨を買っている人達が、ビットコインや仮想通貨の事を「分かっているか」と言えば、実際のところ、何も分かってはいません。

そして、その「価値」を問われれば、私自身も「今現在の売買レート」という金額以上の「価値」は全く『分からない』のが実情です。

このように、実質的、本質的な「価値」が分からないものに価値が付き、それが高騰しているような状況は、まさに「バブル(泡)のような幻想でしかない」とウォーレン・バフェットは考えているわけです。
 

BTCの高騰はバブルであり「投機の対象」にはなっても「投資の対象」にはならない。

ここで言及したようなウォーレン・バフェットの考え方は、私も全く同じであり、私もビットコインなどの仮想通貨を「投資」の対象としては、全く見ていません。

その実質的な価値が全くもって「未知数」であり、それが「分からない」からこそ、ビットコインなどの仮想通貨は、私にとっても「投資」の対象にはなりえないわけです。

ですが、そのような実質的、本質的な「価値」が未知数で分からないものだからこそ「投機」には、この上なく適したものであり、そうであるかこそ、私はビットコインの「相場」を投機の対象にしています。

ビットコインそのものの「価値」や「将来性」などは度外視した上で「相場の値動きだけを捉えて投機を行っている」という事です。

この事については、以下のようなブログ記事で、その理由なども併せて詳しく言及していますので、是非、併せて参考にしてみてください。

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仮想通貨、ビットコインは、もはや投資で稼ぐ対象ではない?

ビットコインの相場が投機(トレード)において有利な理由。

ビットコインの高騰は「チューリップバブル」の『再来』なのか。

ウォーレン・バフェットの発言から見て取れる、

「ビットコインは投資の対象にはならない(あくまでも「投機」の対象にするべき)」

という考え方は、私も完全に一致しているものの『ビットコインそのものへの見解』は少なからず、異なる部分があります。

それこそ、ウォーレン・バフェットはビットコインの価値の高騰が17世紀にオランダで発生した「チューリップバブルに近いもの」としています。

ですが、この部分の見解は、私とは異なるものになっているため、こちらについては、別途、以下のような記事がありますので併せて参考にしてみてください。

ビットコインはチューリップバブルの再来?バフェットの考察

以上、この記事では、ウォーレン・バフェット、チャーリー・マンガー両名によるビットコインについての最新の発言、これまでの発言をまとめてみました

今回の記事と関連する記事も他に幾つかございますので、こちらも是非、参考にして頂ければと思います。


>ウォーレン・バフェットの投資手法のパフォーマンスの考察。

>ウォーレン・バフェットの名言「生涯、投資は3度で良い」について。

>ウォーレンバフェット、ジョージソロス、ジェシーリバモアに共通する投資の鉄則とは。


この記事が少しでも今後のあなたの資産運用のお力添えになれば幸いです。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。