相場の世界では「あらゆる市場の相場が相関している」と言われています。

株式相場の変動に対する為替相場の変動や、それらに対する金やビットコインなどの値動きなどは決して「無関係」ではなく、それぞれに「相関性がある」と言われているわけです。

ですが「相関(異なる市場の動きが、別の市場に影響を与える)」という概念は、テクニカル分析(相場の統計分析)においては実質的に「度外視」される形になります。

もしくは、そのような「相関」による影響も含めて相場は動いていくため、

『相関による影響も全てチャート(値動き)に織り込まれている(織り込まれていく)』

という考え方から、いずれにしてもテクニカル分析は、その「対象」となる相場のチャート(値動き)のみを分析していくわけです。

ただ「チャートに全てが織り込まれる」という論理は、あまりにもテクニカル分析において都合が良い考え方でしかなく、実際の相場では、その論理では説明付けられない状況も多々、見受けられます。

そこで今回は「相関」という要素が、とくに色濃く相場に影響を及ぼしていると考えられる為替相場と、私に主にトレードの対象としている仮想通貨の筆頭であるビットコイン。

この2つの市場(相場)における「相関性」「相関関係」について、講義させて頂きたいと思います。
 

為替相場と仮想通貨(ビットコイン)レートの「相関性」の考察。

テクニカル分析において『チャートに全てが織り込まれる』という論理は「相関性」のみならず「ファンダメンタルズ」に対しても同じ論理が提唱されています。

いわゆる「チャート」には、ファンダメンタルズも含めたあらゆる要素が織り込まれるため『相場の動きはテクニカル分析だけで十分に読み取れる』という偏った論理が提唱されているわけです。

確かにテクニカル分析が「チャートの分析」である以上、その論理は「過去の値動き(過去のチャート)」に対しては通用すると思います。

ですが、相場の暴落や高騰の引き金となるような何らかの事件やニュースが情報として出回った場合、それに基づく「その瞬間の値動き」は、明らかにファンダメンタルズ(情報要因)によるものと言えます。

そのような「突発的なファンダメンタルズ要因に基づく値動き」は、先立って、その情報を分析すれば予測できるかもしれませんが「その値動きをテクニカル分析で捉える事は不可能」です。

つまり、テクニカル分析は「実際に変動が伴っていった相場を分析するもの」であって、何らかの「きっかけ」による大きな変動を「事前」に捉える事はできません。

そして、これは「相関の影響による値動き」にも同じ事が言えるため「特定のチャートのみを対象とするテクニカル分析」では、

・突発的なファンダメンタルズ要因に基づく売買やそれに伴う値動き
・別の相場の影響によって生じていく売買やそれに伴う値動き

これらを「リアルタイムな形で捉えるような事はできない」という事です。
 

テクニカル分析で「捉えられる値動き」と「捉えられない値動き」

よって、テクニカル分析で捉える事ができるのは、あくまでも過去から現在までの相場の推移を前提に生じる売買の傾向や、それに伴う値動きに限られるのが実情です。

ただ、相場における大半の値動きは、その範疇で十分に分析と予測が可能なため、相場がその範囲で変動している状況下では、テクニカル分析は大いにその有効性を発揮できます。

ですが「過去の値動きの傾向に伴う売買」よりも、

・突発的なファンダメンタルズ要因に基づく売買
・別の相場の影響によって生じていく売買

これらの比重が大きくなるような相場では、実際の値動きも上記のような売買に準じたものになる可能性が高くなると考えられるため、必然的にテクニカル分析の有効性も乏しくなります。

言い方を変えるなら、上記のような売買の比重が高くなるような状況が少なければ少ない相場であるほど「テクニカル分析によって値動きを予測できる確率」も高くなるという事です。

よって「テクニカル分析によって勝率を高められるような相場(市場)」は、

・ファンダメンタルズに基づく売買の比重が突発的に高くなる状況
・相場に影響に伴う「相関」の関係にある市場(相場)

これらが「少ない」または「無いに等しい相場」であり、そのような相場ほど、テクニカル分析によって値動きを捉えられる可能性は高くなります。

要するにテクニカル分析の有効性、優位性の「高さ」は、

・ファンダメンタルズ要因の介入確率
・相関関係にある相場の有無

これらに左右される傾向にあり、今回の講義テーマで言えば「相関」の関係にある相場が多いほどテクニカル分析は「不利」になります。

そのような相場が無いに等しいほど「テクニカル分析は有利になる」という事です。
 

「相関」の関係にある相場が無いに等しいほど「テクニカル」は有利になる。

その上で、私がテクニカル分析を追及してきている「経験則」と、相場における現実的な「特性」から『為替相場』が最も、他の相場の影響を受けやすい「相関性」を伴っています。

対して、最も他の相場の影響を受けにくく、確固たる「相関」の関係にあるような相場が無いに等しい相場が仮想通貨の筆頭である『ビットコインの相場』です。

そもそも「為替相場」は、各国法定通貨の『レート差の変動』にあたるものですが、ビットコインのような仮想通貨の相場は、市場における『取引レートの変動』にあたるため、その根底部分が大きく異なります。

その上で、ビットコインを含めた各仮想通貨の取引レートにおいても、

「BTC/JPY」(ビットコインの日本円の取引レ―ト)
「BTC/USD」(ビットコインの米ドルの取引レート)

このような異なる法定通貨を対象とする取引レートがそれぞれ存在しますが、以下のように、これら取引レートが異なる値動きを伴うような事は、まずありません。

↓↓↓

BTC/JPY 2017-2021
BTC/USD 2017-2021

上記のようにビットコインの相場は「BTC/JPY」のレートが上昇すれば「BTC/USD」のレートも上昇し、また「BTC/USD」のレートが下降すれば「BTC/JPY」のレートも同じタイミングで下降します。

どちらかが上がって、どちらが下がる、というような相反した値動きが伴うような事はまずありません。

よって、このようなビットコインの相場を対象とする「テクニカル分析」は『ビットコインそのものが市場全体で買われるか売られるが全て』と言っても過言ではないわけです。

その需要と供給のバランスに伴う売り買いの強弱さえ的確に分析していく事ができれば、実際の値動きも十分に予測できるという事です。
 

ビットコイン相場の値動き = ビットコインそのものの需要と売買の強弱

これに対して「為替相場」は、あくまでも「異なる法定通貨のレート差の変動」を分析する必要があるため、ビットコインの相場のような単純な「売り買いの分析」とは、かなり勝手が異なります。

例えば「ビットコイン」を「EUR(ユーロ)」に置き換えて、

・EUR/USD(ユーロ/米ドル)※ユーロの米ドルレート
・EUR/JPY(ユーロ/円)※ユーロの日本円レート

この2つの通貨ペアのチャートを見比べてみても、以下の通り、そのチャートの形状や値動きの上下は『明らかに違っているところ』が見て取れると思います。

↓↓↓

EUR/JPY 2005-2015
EUR/USD 2005-2015

以下、それぞれの『2014年の値動き』にマーカーを入れましたが「EUR/JPY」のレートは1年で若干『上昇』していますが「EUR/USD」のレートは1年で大きく『下降』している事がお分かり頂けるはずです。

↓↓↓

EUR/JPY 2005-2015(マーカー部分が2014年の値動き)
EUR/USD 2005-2015(マーカー部分が2014年の値動き)

このように「ビットコイン」に対するJPYチャートやUSDチャートの値動きには、ほぼ「違い」はありませんが、為替相場における「EUR(ユーロ)」を対象とする場合は「明らかな違いがある」という事です。

これを『ビットコインとユーロのボラリティ(レート変動の大きさ)の違いによる現象』と一言で片付けるのは簡単な事かもしれません。

ですが、現実として、このような「違い」が生じている以上、

・ビットコインの値動きに米ドルと円のレート差の「相関」を意識する必要はない
 ⇒ ビットコインを「円」で買おうと「ドル」で買おうと結果(損益)はほぼ同じ
・EUR(ユーロ)の値動きには米ドルと円のレート差の「相関」を意識する必要がある
 ⇒ EURを「円」で買うか「米ドル」で買うかで結果(損益)や勝ち負けも変わる

このように、実際のトレード対象となる相場とは別の相場の「相関」による影響を意識する必要がある事を意味しています。

つまり、ビットコインのトレードにおいて為替相場の相関などは、実質的に「無視」する形でも何ら問題はなく、為替相場の変動がビットコインのトレードにおける損益を左右する事は、ほとんどありません。

ですが、EUR(ユーロ)のような為替相場を対象とするトレードにおいては「円や米ドル相場の値動き、相関性を決して無視する事はできない」ということです。
 

為替相場は他の為替相場の「相関」を無視できない。

例えば、先ほどの2014年の「EUR(ユーロ)」に対する円相場、米ドル相場で言えば、

・ユーロ円(EUR/JPY)相場は1年を通してわずかに上昇した
・ユーロドル(EUR/USD)相場は1年を通して大きく上昇した

という状況になっているため、2014年は1年を通して「ユーロが売られたのではなく、ユーロで米ドルが大きく買われた可能性が高い」と判断する事が分かります。

仮にユーロが世界的に「売られる」ような状況になっていたのであれば、日本円でもユーロが大きく売られる形となり、それ相応の変動が生じていたはずだからです。

そのような前提(仮定)の上で2014年の「ドル円(USD/JPY)」の相場を見てみると。

↓↓↓

USD/JPY 2005-2015(マーカー部分が2014年の値動き)

やはり、日本円に対しても米ドルの価値(レート)は上昇しているため、この「2014年」は1年を通して『日本円でも米ドルが買われた』という見方ができます。

このように「為替相場のテクニカル分析」は、ビットコインの相場分析のように、ビットコインそのものの売買の傾向だけを分析するような形ではなく、

・対象となる通貨ペアのどちらの通貨が買われる(買われている)のか
・対象となる通貨ペアのどちらの通貨が売られる(売られている)のか

このような考え方を前提とするテクニカル分析が必要となるため、必然的に各通貨ペアの相場における「相関性」も踏まえて相場を分析していく必要があるわけです。

そして、このような各通貨の「相関性」こそが、為替相場のテクニカル分析を極めて「複雑」にしている部分に他なりません。

故に、為替相場で「常勝」に近いトレードを実現していくには、特定の通貨ペアのチャートのみを対象とするテクニカル分析を行うだけではなく『相関する通貨の影響』も併せて分析していく必要があります。

その点において、ビットコイン相場の分析は、そのような異なる相場の動向などの「相関」を意識していくような必要は、ほとんどありません。

基本的にはビットコインのチャートのみを対象に、その値動きを「分析」していけば、それで十分に値動きの「傾向」や「動向」を予測する事ができるため、

・テクニカル分析の適応性(テクニカル分析で相場を予測できる確率)が高い
・相場の変動が別の相場の変動に影響される可能性(影響される確率)が低い

という点で、ビットコインの相場は、為替相場よりも極めて「有利」に「有効」なテクニカル分析を行っていく事ができるということです。

***

尚、ここでは仮想通貨の代表格である「ビットコインの相場」を『他の相場の影響を受けにくい相場』として言及しましたが「ビットコイン以外の仮想通貨はこの限りではない」と考えています。

いわゆる「アルトコイン」と呼ばれるような、ビットコイン以外の仮想通貨の「相関性」についての考察は以下の記事で別途、行っていますので、興味があれば、併せて参考にしてください。

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仮想通貨の相関性。ビットコインとアルトコインの相場考察。

▼ 私がビットコインのFXで「年間99%以上の勝率」を実現できている理由。

私が以下のツイッターを介して行っている「公開トレード」で、年間99%以上の勝率を実現できているのは、まさに「ビットコインの相場を対象にトレードを行っているから」に他なりません。

↓↓↓

テクニカルトレードと統計心理学、管理人Yのトレード公開用ツイッター

2019年:勝ちトレード/ 29件 負けトレード/1件(勝率:96.6%)※7月より開始
2020年:勝ちトレード/102件 負けトレード/1件(勝率:99.02%)
2021年:勝ちトレード/ 61件 負けトレード/0件(勝率:100%)※5月時点

>Twitterによる公開トレードの勝率、パフォーマンス一覧

少なくとも「ビットコイン」の相場は、

・ファンダメンタルズに基づく売買の比重が突発的に高くなる状況
・相場に影響に伴う「相関」の関係にある市場(相場)

これらがほぼ「無い」に等しいため、まさにビットコインの相場そのものの「テクニカル分析」を徹底的に追及すれば、限りなく「常勝」に近いトレードを実現していく事も可能ということです。

ビットコインの相場における「ファンダメンタルズ」については、以下の記事で詳しく考察していますので、併せて参考にしてください。

↓↓↓

テクニカル分析による相場の予測が最も有効な「市場」とは。

 
以上、本講義では仮想通貨の筆頭である「ビットコイン」の相場と、多くのトレーダーがFXで参入している「為替相場」における、それぞれの相場間の『相関』について解説させて頂きました。

今回のテーマに関連する講義も他に幾つかございますので、併せて参考にして頂ければと思います。
 

 
>為替FXとビットコインFXの違い。リスクと値動きの比較。

>ビットコインFXと為替FXの収益比較。

>ビットコインの相場が投機(トレード)において有利な理由。

>株、為替(FX)、仮想通貨、どの相場(市場)が最も稼ぎ易いのか。

 
本講義の内容が、少しでも今後のあなたの資産運用のお力添えになれば幸いです。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。