あらゆる市場の「相場」は、互いに影響をし合う『相関の関係にある』と言われています。

そんな相場の「相関性」の傾向がとくに顕著なのは『為替相場』であり、逆にその「相関」の傾向や影響がほぼ無いに等しいのが、仮想通貨の代表格である『ビットコインの相場』です。
 
為替相場の相関性が顕著なのは「為替相場」とされるものが、法定通貨の『レート差の変動』にあたるため、そのレート差は必然的に他の法定通貨のレート変動も含めたあらゆる要因に左右されます。

対して、ビットコインのような仮想通貨の相場は、市場における『取引レートの変動』にあたるため、その需要と供給の傾向が、ほぼそのまま「現在のレート」を決定付けていく傾向にあります。

もちろん、その「需要と供給の傾向」に、株式相場や為替相場の変動などが全く影響していないというわけではありません。

ですが「為替相場」における、

・ドルに対する、日本円、ユーロなどのあらゆる法定通貨のレート変動
・日本円に対する、ドル、ユーロなどのあらゆる法定通貨のレート変動

これらの顕著な「相関性」に比べれば、ビットコインの相場における他の相場の影響は「あってないようなもの(あるのかも定かではないもの)」なのが実情という事です。

***

為替相場における「相関」については、実際のチャートを交えて、その傾向や要因などを以下のブログ講座で詳しく言及していますので、併せて参考にしてください。

為替相場と仮想通貨(ビットコイン)レートの相関性について

ビットコインの相場は別の市場に影響を受ける「相関」の傾向が無いに等しい。

ですが、為替相場において、各法定通貨が強い「相関」の関係にあるように、仮想通貨にもビットコインとは別の「アルトコイン」と呼ばれる他の仮想通貨が多数、存在します。

そんなビットコイン以外の仮想通貨、各アルトコインの相場の間には、為替相場に見られるものとは、また異なる形の「相関性」が成り立っています。

ただ、仮想通貨の相場の中で見られる「相関性」は、

『ビットコインの相場の変動が一方的に他の仮想通貨に影響を及ぼしている』

というのが実情のため、ビットコイン自体の相場は、やはり「相関」の影響をほぼ受けていません。

まさにビットコインの相場が「仮想通貨の基軸レート」になっているような状況にあるため、ビットコインの相場が他の仮想通貨の相場に影響されるような事は「ほぼ無いに等しい」わけです。

アルトコインの筆頭は「イーサリアム」などになると思いますが、現在は1000種類を超える仮想通貨が世界中で発行されていると言われています。

その中で、有名どころの取引所を介して活発に取引(売買)されているのは、ほんの一部ですが、やはり「アルトコインの相場」は『大なり小なり、ビットコインの値動きの影響を受けている』という事です。
 

ビットコインの相場変動がアルトコイン全体に「相関」する。

以下、ビットコインのここ数年の値動きと、それに伴うアルトコイン「BAC」「LTC」などの値動きを示すチャートですが、やはり大筋の値動きは「ほぼ同じ」なのが分かります。

ビットコインが大きく高騰すれば、上記のような他の仮想通貨、アルトコインの相場も高騰する傾向にあり、また、ビットコインが暴落すれば、各アルトコインの相場も暴落しています。

ですが、アルトコインの相場が、このような値動きを先導するような事はまずありません。

そのため、仮想通貨の相場における「相関」は、ビットコインの相場の変動に対して、他の仮想通貨、アルトコイン全般がその影響を受けている関係性のみが顕著に見受けられるという事です。

よって、仮想通貨の代表格である「ビットコインの相場」は、他の相場からの影響を受ける事は無いに等しく、アルトコインの相場全般はビットコインの値動きの影響を受ける事になります。

つまり、ビットコインの相場はビットコインのチャート(テクニカル)から読み取れる「傾向」が「ほぼそのままその後の相場の動向を決定付けていく」と考えて問題ありません。

対して「アルトコインの相場」は、

・そのアルトコイン自体のチャートに基づくテクニカルの傾向に伴う売買
・ビットコインの値動きの影響に基づくテクニカルの傾向とは無関係な売買

このような2つの要因によって相場の動向が決定付けられている事になります。

よって、アルトコインの相場は、時にビットコインの相場の影響下で動いている場合があり、そのような相場の値動きは、そのアルトコインのチャートを対象とする「テクニカル分析」では読み取れません。

ビットコイン以外の仮想通貨、アルトコインの相場に関しては、実質的に「そのチャートを対象とするテクニカル分析が通用しない場合がある」という事です。
 

テクニカル分析で「捉えられる値動き」と「捉えられない値動き」。

テクニカル分析で捉える事ができるのは、あくまでも過去から現在までの相場の推移を前提に生じる売買の傾向や、それに伴う値動きに他なりません。

よって、相場がそのような「テクニカル」の傾向によって変動しているような状況下であれば、テクニカル分析は大いにその有効性を発揮する事が出来ます。

ですが、相場が「過去の値動き(テクニカル)」とは実質的に無関係な、別の「何か」によって変動していく場合には、当然、テクニカル分析の有効性は薄れてしまいます。

つまり「別の相場の影響に伴う変動」が、傾向として、多く見られるような相場ほどテクニカル分析は不利になるという事です。

言い方を変えるなら、そのような「別の相場の影響に伴う変動」がほぼ無いに等しい相場ほど、テクニカル分析の適応率は高くなります。

よって「仮想通貨の相場」においては、ビットコインの相場の影響を受けやすい各アルトコインの相場は、どうしてもビットコインの変動に伴う影響が強いため、テクニカル分析の適応率も低くなります。

対して、ビットコインの相場が他のアルトコインの相場に影響される事は無いに等しいため「ビットコインの相場はテクニカル分析の適応率が群を抜いて高い傾向にある」という事です。

▼ 私がビットコインのFXで「年間99%以上の勝率」を実現できている理由。

私が以下のツイッターを介して行っている「公開トレード」で、年間99%以上の勝率を実現できているのは、まさに「ビットコインの相場を対象にトレードを行っているから」に他なりません。

↓↓↓

テクニカルトレードと統計心理学、管理人Yのトレード公開用ツイッター

2019年:勝ちトレード/ 29件 負けトレード/1件(勝率:96.6%)※7月より開始
2020年:勝ちトレード/102件 負けトレード/1件(勝率:99.02%)
2021年:勝ちトレード/ 72件 負けトレード/0件(勝率:100%)※6月時点

>Twitterによる公開トレードの勝率、パフォーマンス一覧

少なくとも「ビットコイン」の相場はテクニカル分析の弊害になるような

・ファンダメンタルズに基づく売買の比重が突発的に高くなる相場
・値動きに大きな影響を与える「相関」の関係にある市場(相場)

これらがほぼ「無い」に等しいため、まさにビットコインの相場そのものの「テクニカル分析」を徹底的に追及すれば、限りなく「常勝」に近いトレードを実現していく事も可能ということです。

***

ビットコインの相場における「ファンダメンタルズ」については、以下の記事で詳しく考察していますので、併せて参考にしてください。

↓↓↓

テクニカル分析による相場の予測が最も有効な「市場」とは。

 
以上、本講義では仮想通貨の代表格であるビットコインの相場と、それ以外の仮想通貨、各アルトコインの相場との『相関』の関係性について解説させて頂きました。

今回のテーマに関連する講義も他に幾つかございますので、併せて参考にして頂ければと思います。
 

 
>為替相場と仮想通貨(ビットコイン)の相関性について

>仮想通貨、ビットコインへの「長期投資」について。

>ビットコインの相場が投機(トレード)において有利な理由。

>株、為替(FX)、仮想通貨、どの相場(市場)が最も稼ぎ易いのか。

 
本講義の内容が、少しでも今後のあなたの資産運用のお力添えになれば幸いです。

最後までお付き合い頂き、ありがとうございました。